鍼灸治療には必要不可欠!施術に役立つ針の知識を徹底紹介!
針は鍼灸治療には欠かせないアイテムのひとつですが、この針がどのような効果をもたらすのか、どのように扱うのが正しいのかを把握していないと正しい施術はできないものです。正しい扱い方を知らないと患者に満足してもらえる施術ができないだけではなく、医療事故になる可能性もあります。トラブルを引き起こさずに安全な施術をするためにも、針に関する知識はきちんと知る必要があるでしょう。そこで、鍼灸治療に欠かせない針のノウハウを解説していきます。
☆鍼治療って効く?効果があると思うか聞いてみた!
そもそも鍼治療はちゃんとした効果を得られるものなのでしょうか?鍼治療の効果に対してどのようなイメージを抱いているかを知るため、男女100人に意見をうかがってみました。
【質問】
鍼治療は効果があると思いますか?
【回答結果】
思う : 95
思わない : 5
調査地域:全国
調査対象:年齢不問・男女
調査期間:2017年09月13日~2017年09月20日
有効回答数:100サンプル
★ほとんどどの人は効果があると確信!
なんと100人中95人もの人が鍼治療には効果があると答えていました。
・痛みのツボを直接刺激するので、効果があるように思います。(50代/女性/パート・アルバイト)
・昔からある治療法なので、効果はあるような気がします。まったく効かないのであれば、こんなに受ける人はいないと思いますので。(40代/女性/専業主婦(主夫))
・持続力については分からないけどその場では結構楽になる。(40代/女性/専業主婦(主夫))
まず、ツボを刺激するタイプの施術方法であるため、効果を得られるものだろうと考えている人が目立っていました。鍼治療は歴史があり、現在も活躍している分野であるからこそ、信用できる効果があると思う人も多数いることがうかがえます。なかには、実際に体験したことがある人もおり、効果を実感できたからこそ確信している人がいることもわかりました。
・腰痛が余りに酷くて立てなくなってしまった時、知り合いの鍼灸院へ通いました。鍼治療の前にゲルマニウム鉱泉治療を、続いて鍼治療を受けました。数回通いましたが効き目はありませんでした。その後、整体院を探し、私の腰は何とか正常へ戻りました。(60代/男性/無職)
・一回だけだったので特に効果があったようには感じなかった。(40代/女性/正社員)
一方で、ごく一部の人は効果がないと答えていましたが、実体験として効果を実感できなかったことが主な理由となっているようです。1回だけしか行っていないという回答もありましたし、通う回数や体質などの条件次第では効果を得られないものなのかもしれません。
調査したところ、大多数の人が効果はあるものだと思っているようですし、それだけ鍼治療への患者の期待は大きいことがうかがえます。実際はどのような効果が得られるものなのかを具体的に見ていきましょう。
☆鍼灸治療はWHOが認めている!針による治療の具体的な効果は?
鍼灸治療のひとつである針を使った治療は自立神経バランスを整え、痛みを抑制するホルモンを分泌し、さらには血行を促進させる効果があるとされています。単純に身体の調子を整えるだけではなく、これらの作用によってメンタルバランスの安定ができたり、生活リズムや冷え症の改善ができたりといった、さまざまな相乗効果が得られるのが魅力です。
また、鍼灸治療はWHO(世界保健機構)によって効果が公的に認められているというのも大きな特徴です。つまり、迷信やプラシーボ効果ではなく、針による治療に確実な効果があるのは確かな情報であるということになります。治療に向いている具体的な病状の数も豊富にあるため、それだけ鍼灸治療には絶大な効果があることも確かだと言えるでしょう。身体の不調を整えるだけではなく、関節炎や喘息などのさまざまな病気の治療に役立ってくれます。公的に認められているということは、東洋医学の代表的存在とも言える治療方法ということですし、実際に試して効果を発揮させてみることをおすすめします。
☆鍼灸治療は痛いもの?針を刺す痛みの軽減方法は?
鍼灸院での鍼治療をする際、針を刺すわけですからどうしても痛いというイメージが拭えないかもしれません。しかし、刺しても痛くないように極細のタイプを採用している鍼灸院は多いですし、管鍼法や押手によって痛みを軽減するための工夫はきちんとされています。痛い場合でも、一般的にはチクチクとした軽い痛みであることが多いですが、なかには青アザが出来てしまうことも。鍼灸師の技術力の問題や患者の体質による影響であると考えられるので、痛い場合にどれくらい痛むのかはケースバイケースだと言えるでしょう。ほかにも、筋肉の緊張や精神的な緊張、体調不良になどによって痛いと感じる場合もあります。
痛みを感じずに鍼灸治療を受けるための対策としては、まず施術の技術がきちんとしている鍼灸院を選ぶことです。配慮されていれば、それだけ痛みを感じる可能性は低いと言えます。患者側ができる対策としては、体調を崩していないときに行くことと、リラックスした状態で施術に臨むことが挙げられるでしょう。針の痛みを少しでも軽減したいのなら、これらのポイントを意識したうえで施術を受けてみてください。
☆鍼灸治療で針を刺すときの深さ!深すぎるのは禁物って本当?
鍼灸治療で用いられる針は4cm~5cm程度の長さがあるものが多いですが、それを全部刺してしまうケースはほとんどありません。針の深さは深いところでも大体2cmまでが一般的だと言えます。浅い部分に刺す際は1mm~3mm程度までということもあるので、基本的には深く刺さないものであると認識しておくといいでしょう。
深く刺したからといって効果が高まるというわけではありませんし、逆に鍼治療としての効果をきちんと発揮できないばかりか、下手をすれば重大な医療事故に繋がる可能性もあります。代表的なケースとしては、針が折れてしまうことです。鍼灸治療で深い部分まで針を刺していると、くしゃみや咳といった身体の動きによる影響で折れてしまうことがあります。また、背中や腰上部などで奥まで刺してしまうと内臓まで針が届いてしまうので十分に注意しなければなりません。下手をすれば肺に穴が開いて気胸となり、最悪の場合は死に至ることもあるので、鍼灸師は針の深さの目安をきちんと守る必要があると言えるでしょう。
☆鍼灸治療に使う針の種類はさまざま!
日本の鍼灸院で使われる針として一般的なのは毫鍼(ごうしん)という種類ですが、実は使われている針は豊富にあります。細いタイプの日本の針は和鍼(わしん)と呼ばれ、極細でステンレス製や金製、銀製のタイプがあるのが特徴です。鍼灸院ではあまり使われてはいませんが、日本の針よりも少し太くなっている中国鍼もあります。細いのに折れにくく、価格も安いという点から、日本の鍼灸院ではステンレス製の毫鍼を使い、菅鍼法で治療をするのが一般的です。極細なので刺激が少なく、患者が痛みをほとんど感じることなく施術を受けられるのが魅力だと言えます。
軽く刺すだけの種類としては、シールタイプの置鍼(おきばり)があります。シールの中央部分に短い針があるため、深く刺すことはありませんし、刺激が少ないので痛みが怖い人でも治療を受けやすいです。全く刺さないタイプである耳鍼やてい鍼(ていしん)も鍼灸治療用の針です。
このように、鍼灸治療に用いられる針の種類は豊富にありますからぜひ覚えておいてください。
☆針シールでセルフケア!自分でできる鍼灸治療の方法
鍼灸院に通って本格的な治療をするのではなく、気軽に試してみたいということであれば、針シールを使う方法が向いています。針シールを使用するのに鍼灸師としての資格は特に必要ありませんし、医薬部外品ですから薬剤師による許可も特に要りません。針はとても短くて痛みを感じにくいので、痛みに弱い人や鍼灸に興味はあっても本格的な治療が怖い人でも向いています。
また、針シールは肩や首、腰などを始め、気になる部分に直接貼るだけで効果を得られます。痛みやコリで辛い部分に限らず、肌の状態改善のためにも使えるのが特徴です。ツボに貼ることで、針シールを直接貼れない部分のケアを行えるのも魅力と言えるでしょう。それから、湿布薬のような使用期限が特にないのも針シールの大きな特徴です。1週間貼って過ごすこともできますし、鍼灸院での治療のような本格的な針ではないですから、スポーツ中に貼ることもできます。忙しい人でも気軽に使用できますから、試しに実践してみてはいかがでしょうか?
☆鍼灸治療の感染リスク!針の消毒事情は?
治療に用いられる針は、主に使い捨てのタイプであるディスポーザブル鍼であるため、まずそこから感染症にかかるリスクは有り得ないと言っても過言ではないでしょう。使用前は包装されていますし、細菌が付着してしまう可能性は少ないはずです。ディスポーザブル鍼は予め消毒もされていますから、鍼灸院の姿勢によってムラが起こる可能性もないので安心だと言えます。使い捨てではないタイプの針を使用している鍼灸院もありますが、そこではオートクレーブという滅菌する機械を使用して徹底的に消毒をするため、同じく感染リスクはないでしょう。
B型肝炎やC型肝炎、HIVなどの感染症は主に体液や血液を通して移るものですから、消毒対策がなかったとしても鍼灸治療で感染する可能性は極めて低いと考えられます。なぜなら、鍼灸治療では針を注射針のように血管まで深く刺すことはないからです。元々リスクが低いですし、消毒による対策を徹底している鍼灸院が主ですから安心して施術を受けるといいでしょう。
☆針について知っていれば安心できる!
針を刺すというとどうしても怖いと感じてしまいがちなものですが、実際には痛みを感じることは少ないですし、基本的には消毒も徹底しているので病気の感染リスクもありません。鍼灸治療で使われる針が一体どういうものなのかという理解が深まれば、特に怖がることはないでしょう。痛みが怖い人には手軽な針シールから試してみるという方法もあります。鍼灸治療に興味があるのなら、まずは怖がらずに挑戦してみてください。
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